消化器内科
消化器内科について
食べ物の通り道である食道~胃~小腸~大腸からなる消化管、消化液を分泌する胆のうや膵臓、栄養の代謝や有害物質の解毒、エネルギーの貯蔵を行う肝臓まで、消化器全般の症状や疾患を診療します。消化器病専門医、内視鏡専門医、ピロリ菌感染症認定医などの消化器疾患に関する資格を有し、20年以上の消化器内科医としての診療経験をもつ「おなかのスペシャリスト」として、専門性の高い診療を行います。血液検査、内視鏡検査、腹部エコー検査、レントゲン検査などを駆使して、高次医療病院にも劣らない診療を、「いつでも気軽に相談できる」クリニックのメリットをいかして提供したいと考えています。
当院の内視鏡検査について
内視鏡検査は当院の最も得意とするところであり、大学病院レベルの検査と治療を行います。東京大学消化器内科や、東大関連病院での消化管部門管理者として長く経験を積んでまいりました。麻酔を使った苦しくない「優しい内視鏡」、豊富な経験に基づく「精密な診断」、早期がんの内視鏡治療で培った「確かな技術」で取り組んでまいります。
このような症状の方はご相談ください
食道・胃・十二指腸の症状
- 胸やけ
- 喉がつかえる感じがする
- 胃が痛い
- 胃もたれ
- 気持ち悪い
大腸の症状
- 下痢が続く
- 便秘がひどい
- 腹痛
- お腹がはる
- 便に血がつく
- 血便
- 便が細い
肝臓、胆のう、すい臓の症状
- 右季肋部の痛み
- 目が黄色い
- みぞおちが痛い
検診異常
- 肝機能異常
- バリウム検査異常
- 便潜血陽性
消化管(食道・胃・大腸)の主な疾患
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは胃酸の逆流によるものですが、典型的な症状である胸やけ以外にも、のどの違和感、慢性的な咳などの症状を呈することもあります。胃カメラで観察すると、食道と胃の境目に炎症所見を認めます。
食道がん
食道癌は飲酒や喫煙をしている方に多いという特徴があります。初期には自覚症状がなく、食事や水が飲み込みにくいなどの症状はある程度すすんでからでないと現われません。早期発見の為には無症状でも定期的に胃カメラを行うことが重要です。
胃炎
胃炎にはストレスや暴飲暴食などで発症する急性胃炎と、ピロリ菌感染や薬の副作用などによる慢性胃炎があります。胃の調子がわるい状態がつづいている、もしくは症状を繰り返している場合には、胃カメラでの精密検査をおすすめします。
ピロリ菌感染
乳幼児期に感染するピロリ菌は胃癌と密接に関係しています。ピロリ菌感染している場合は除菌することで胃癌のリスクを減らすことができます。ピロリ菌の感染診断には胃カメラでの精密検査が必要です。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
潰瘍を起こす主な原因は、ピロリ菌感染と痛み止めや血液をさらさらにするお薬によるものです。胃の痛みが続いている場合は胃カメラによる精密検査を受けましょう。
機能性ディスペプシア
胃もたれや食後早期の膨満感、胃痛などの症状があるにも関わらず、内視鏡では異常を認めません。消化器内科を受診される患者さんのなかで、非常に頻度の高い病態です。
胃がん
ピロリ菌の持続感染を背景に胃がんは発生します。早期発見できれば内視鏡治療で治すことができますが、この状態では自覚症状はありません。胃がん抑止のためにピロリ菌の除菌が重要です。また除菌後も定期的な胃カメラfollowをお受けください。
大腸ポリープ・大腸がん
大腸ポリープが長い時間をかけて徐々に増大することで大腸がんが発生します。大腸ポリープを切除することで大腸がんの予防につながります。定期的な大腸カメラをおすすめします。
大腸憩室
大腸カメラ検査を行うと、「憩室」と呼ばれるくぼみがよく見られます。通常は特に処置を要すものではありませんが、憩室出血と憩室炎には注意が必要です。
過敏性腸症候群
大腸カメラ検査では特に問題がないにも関わらず、腹痛や膨満感などの腹部症状、下痢や便秘などの便通異常を繰り返す病気です。消化器内科外来でもっとも多い病気かもしれません。
便秘症
女性や年配の方で便秘でお困りの方は多いと思います。生活習慣の改善やさまざまな便秘薬の調整を行います。大腸がんによる閉塞症状を否定するためにいちどは大腸カメラ検査もお勧めします。
潰瘍性大腸炎
長引く下痢、便に血液や粘液の付着が続いている場合には大腸カメラによる精査をお勧めします。潰瘍性大腸炎では肛門から連続性に粘膜障害が広がっているのが特徴です。潰瘍性大腸炎は近年増加しており、全国で20万以上の患者様がいらっしゃいます。決して珍しい病気ではありません。
クローン病
おもに小腸や大腸にびらんや潰瘍などの炎症がおきる病気です。潰瘍性大腸炎とともに炎症性腸疾患(IBD)と言われています。近年増加傾向であり、全国で7万人以上の患者さんがいらっしゃいます。とくに15歳~30歳くらいまでの若い方に多く認められます。
肝臓の主な疾患
脂肪肝
脂肪肝とは肝臓に過剰な中性脂肪が蓄積している状態です。食べすぎ、飲みすぎ、肥満、運動不足などが原因です。動脈硬化にも関係したり、肝硬変から肝がんへ進行することがあります。
アルコール性肝障害
長期にわたる過剰な飲酒が原因と考えられる肝障害です。採血検査ではγGTPの上昇、AST優位の肝機能異常を呈します。放置すると肝硬変へ進展したり、肝がんが発生したりします。
B型肝炎
B型肝炎ウイルスが血液・体液を介して感染するのが原因となる肝炎です。
C型肝炎
C型肝炎ウイルスが原因となる肝炎です。以前は輸血や針の使いまわしによる感染が多くありました。多くは慢性化し、肝硬変からの肝がんのリスクが高まります。現在はC型肝炎ウイルスを駆除するお薬が開発され、肝硬変予防、肝がん予防に大きな成果をもたらしました。
肝硬変
慢性的な炎症が持続すると肝臓に繊維化が起こります。原因として以前はC型肝炎やB型肝炎、アルコール性肝炎が多かったのですが、最近は脂肪肝からの肝硬変が多くなっています。
肝がん
肝臓に発生するがんです。肝硬変から発がんすることが多々みられます。肝がんの大きさ、発生個数、肝機能などを考慮し、手術、ラジオ波焼灼治療、肝動脈塞栓術、薬物療法などが選択されます。信頼のおける肝臓専門医をご紹介させていただきます。
胆のう・膵臓の主な疾患
胆石症
胆のうや胆管に石があります。通常は無症状ですが、胆汁の流れ道の途中でつまったりすると胆石発作を起こすことがあります。さらにばい菌感染がかぶると胆のう炎や胆管炎となり緊急処置を要すこともあります。
胆のうポリープ
検診のエコーなどで偶然胆のう内にポリープを指摘されることが珍しくありません。おおくはコレステロールポリープをで処置を要しませんが、大きくなると胆のうがんとの鑑別が難しくなります。定期的に腹部エコー検査を受けましょう。
胆のうがん
胆のうがんが進行すると予後不良です。胆のうがんが否定できない比較的大きな胆のうポリープは、胆のう摘出術などの対応が必要です。
膵炎
膵がん