ボトックス注射(アラガン社)
ボトックス注射とは
ボトックス注射は、ボツリヌス菌の作り出すA型ボツリヌス毒素(天然のたんぱく質)を有効成分とする薬剤で、緊張している筋肉に注入することでその筋肉をリラックスさせ、しわを軽減する治療です。メスを使わずに短時間でしわを改善できることで有名です。神経の緊張を抑える効果があるので、肩こりや歯の喰いしばりなどの治療にも使用されます。
毒素と聞くと心配にりますが、きちんと分解・精製したもので、ボツリヌス菌の菌体やその成分、培養液の成分などは一切含まれませんので、安心して使用できます。
しわ治療
しわの原因はいくつかあります。
①表情じわ
表情じわとは、表情が変化するときに筋肉を動かすことによってでてくるしわです。笑った時にできる目尻のしわ、目を見開いたときにできる額の横しわや眉毛を寄せたときにできる眉間のしわなどです。
ボトックス治療はこの「表情じわ」の改善に特に効果を発揮します。
注射直後からすぐに効果を感じるものではありませんが、3日~1週間程度で効果を実感できるようになります。
効果の持続には個人差がありますが通常4ヶ月〜6ヶ月ほど持続します。
②たるみじわ
たるみじわとは、一般にほうれい線やマリオネットライン、ゴルゴラインなどと呼ばれるものです。
加齢に伴う、骨格の萎縮、靭帯のゆるみ、筋肉の減少など様々な要因から引き起こされるしわになります。
これらのしわは、ボトックスの得意とする分野ではなく、ヒアルロン酸の注入など、何かしらの補充を必要とする治療となります。
③こじわ
眼周囲や口周囲などにみられ、「ちりめんじわ」などとも呼ばれます。主に加齢や肌表面の乾燥などによってあらわれます。
刻まれていくしわの中では比較的初期のものと考えられます。
保湿効果の高いスキンケアや、保水効果の期待できる注入、IPLなどでコラーゲン再生を促すのもよいと考えられます。
脇汗
多汗は、汗腺というところからか汗が過剰に分泌されている状態です。汗を分泌する命令は、脳から神経を通じて汗腺に届きます。
神経の末端からは神経伝達物質「アセチルコリン」が分泌されており、この「アセチルコリン」が発汗を促しています。
ボトックスにはこの「アセチルコリン」の分泌を抑制するという働きがあるため、過剰な汗の分泌を抑えることができます。
当院では脇汗が気になる方へ、保険適応外ですがボトックス注射をしております。
歯ぎしり・喰いしばり
夜間の歯ぎしりがうるさい、常に歯を喰いしばっているため奥歯が欠けてしまうなどの困りごとにもボトックスは有効です。
グッと歯を食いしばったときに盛り上がる咬筋(エラと言われる部分)に注射することで、筋収縮の働きを弱め症状を緩和してくれます。
一時的な作用になるので4~6ヶ月おきに繰り返し注射する必要がありますが、効果が効いている間は筋肉も委縮するので、ほっそりとした小顔も期待できます。
肩こり
ボトックスは肩こりにも効果があります。がちがちに固まった筋肉を緩めることで楽になる方が多いです。
また、同時に肩まわりの筋肉が一時的ですが萎縮するので、首が長く見える効果なども期待できます。
ボトックス注の費用
眉間、額、目じり、あご(梅干し) | 各13200円 |
咬筋(エラ) | 44000円 |
両肩 | 44000円 |
両脇 | 66000円 |