大腸ポリープ・大腸がん
大腸ポリープには「腺腫」と呼ばれる腫瘍性ポリープと「過形成ポリープ」を呼ばれる非腫瘍性ポリープがあります。大腸がんの多くは腫瘍性ポリープである「腺腫」が長い時間をかけて成長、増大することが原因です。大腸がんは男女とも増加傾向ですが、なかなか気づくことができません。ポリープの状態では症状はまったくなく、血便や腹満などの症状が出てきたときにはすでに進行がんとなっていることが珍しくありません。
40歳になったら大腸カメラ検査を
みなさんが思っている以上にポリープはよくあります。40代では約40%、50代以上では約70%にポリープが見つかります。健診に含まれている便潜血検査を無視してはいけません。便潜血がいちどでも検出された場合には大腸カメラ検査を受けましょう。ただし便潜血検査が陰性でもポリープがないとは言えないことにも注意が必要です。
大腸がんの予防に有効な大腸ポリープ切除
大腸カメラ検査をした際に腺腫があった場合にはその場で治療を行います。がん化する前にポリープを切除することで大腸がんの予防に結びつきます。多くのポリープは痛みなくその場で処置を行うことができますが、ある程度大きなポリープは出血や穿孔のリスクがあるため入院治療を勧めることもあります。当院では長年内視鏡治療を行ってきた経験豊富な医師が検査を行っています。大腸ポリープ切除後も数年ごとに検査を繰り返すことで、早め早めの対応で大腸がんを予防することができるのです。