大腸憩室
高齢者に多い憩室出血
憩室出血は年配者の方で多く、腹痛のない血便が特徴です。出血量が多く、便器いっぱいの真っ赤な血便でびっくりされることが多いです。多くは自然に血が止まることが多いのですが、出血が持続することや、一時的に出血がおさまっても再出血することがあります。安全のために入院で経過観察することが望まれます。
持続的な痛みを呈す憩室炎
憩室がたくさんある方は憩室炎にも注意が必要です。なにかの拍子に憩室が細菌感染を起こし、化膿した状態となります。特定の部位が持続的に痛い場合には憩室炎の可能性があります。CT検査をすると病変部位に一致して大腸壁の肥厚、周囲の脂肪組織の毛羽立ちが特徴です。軽症の場合には外来での抗生剤内服治療、重症な場合では入院での抗生剤点滴治療が必要です。憩室炎がひどくなると穿孔(腸に穴があいてしまう)することもあるので注意が必要です。