クローン病
クローン病の症状
腹痛、下痢をはじめとして、倦怠感、貧血、痔瘻、発熱、血便など多彩な症状を呈します。クローン病ではこれらの症状が悪くなったり(再燃)、良くなったり(寛解)を繰り返すことが特徴です。クローン病の腸管合併症としては、狭窄、穿孔、膿瘍などがあり、この場合には手術が必要となります。また腸管外合併症として、皮膚や関節にも多彩な症状をきたすことがあります。
クローン病の原因
現時点では根本的な現因が解明されていませんが、①免疫異常 ②遺伝的要素 ③環境因子 などの要因が重なりあって発症する病気と考えられています。
クローン病の診断方法
大腸に炎症がある場合には大腸カメラで評価することができますが、クローン病では小腸に病変があることも多く、その場合にはカプセル内視鏡、小腸内視鏡、CT、MRI検査などを組み合わせて評価を行います。
クローン病の治療
まずは腸管の炎症をしっかりおさえること(寛解導入)が目標となります。最近では生物学的製剤や抗体製剤といった新しいお薬が次々と開発され、従来内科的なコントロールが難しかった症例でもコントロールできることが多くなっています。また成分栄養剤や消化態栄養剤といった栄養療法も有効です。できるだけ手術を回避できるように再燃しないための治療(維持療法)を続けることも大切です。